マルチリンガル社長の日々
不尽千言万语

突然ですが、ここで一つ愚痴をこぼしてもいいですか。

話すと長いのですが、手短に。

年末に東京を出発する朝、空港へ向かうタクシーの中で、パートナーのリサーチ会社の社長から一本の電話を受けていた。

アメリカのNPO団体の依頼で日本人向けに人道支援に関する調査を行うことになったので、英語で電話インタビューを受けてくれるバイリンガルを探してほしいという。

しかも詳細のメールを見ると年明け早々に実施、とあるじゃないか。

お世話になっている方なのでいつもの気軽さからお引き受けしたものの、この年末年始の大型連休中、ただでさえバカンスに出ている人が多く、所在確認にそもそも時間がかかるのと、かつ年齢や収入、職業など、いろいろと条件があり、つまりそれなりの対象者を見出さなければいけないのだ。

仕事しない！って決めてたから、個人情報データを意識的に置いてきた分、「思い付き」作戦でリクルーティングするしかなく、意外にも難航した。

家族にも煙たがられないように、さすがに日中はためらい、時差ボケ？を利用し、早朝みんながまだ寝ている4時、5時台にこっそり起き（自分もまあまあボケてはいたけど）、ホテルのリビングで一人黙々とスカウトメールのやり取りに励んでいた。

一人NGが出てはまた一人思い浮かべ、そんな日々をここミラノで何日も過ごしている。

えっ、遊びに来たんじゃなかったっけ？なんで私またこんなところで大変な思いを？

時々自分の「お人よし」を恨まないでもない。

ようやく8人目ぐらいで、K君にたどり着いたところで商談成立ってなったけど、思わぬリクエスト返しを食らった。

「あっ奈々さんのホテルってセントラーレ駅近くなんですね？そしたらドゥオモ広場のそばのPOSTEに行って、新規オープンのスタバで話題のゴールデンカップ、買ってきてもらえませんか？僕、どうしても欲しくて・・・」

えっ、ミラノでまさかのお遣いに走らされるの、私？！

ま、こんな無茶な頼みに応え、働いてくれるってだけありがたいので、散歩がてらに行くかっ！とまたもや今日もドゥオモに向かうのでした。

噂通り莫大な投資が功を奏してか、入場制限がかかるほどの人出で建物の外までものすごい行列だった。

これ、日本に帰るまで割れないといいんだけどな・・・