マルチリンガル社長の日々
不尽千言万语

次上海にいったらぜひチェックしてみようと思っていたところがある。

六本木のど真ん中に本店を構え、そのすぐ向かいのミッドタウンのカフェで以前、中国進出の構想を熱く語り、プロモーションなどのご相談を頂いたヘアサロン「Noz」の、上海一号店だ。

今回泊まっているホテルのある石門一路から２、３分歩いて、南京西路に突き当たり左へ曲がると、ひときわ目立つ白亜の建物が現れた。

ドアボーイまでいるヘアサロンは日本でもなかなかないが、料金表を見てもいかにハイグレードな店かが一目でわかります。まさにアジアのVSを目指すにふさわしいブランドイメージ全開だ。

日本では、フジTVの「ビューティコロシアム」にレギュラー出演などでも知られる、カリスマ美容師「野澤道生」さんプロデュースの有名店が、満を持してここ上海、それもファッションの街といわれる「南京西路」に、400坪の大型店舗を構えて5月21日にグランドオープンしたのだ。客席合計3フロアに、中国ではカテゴリー問わずハイエンドなお店には必ずといっていいほどそろえているVIPルーム5室、総勢50人近くのスタッフ（美容師、メイクアップアーティスト、スタイリスト）で切り盛りしている。

管理部長の金さんと上海で再会の記念に一枚!

「Noz」に限らずここ数日、日本から進出した様々な業種の経営者とお話していると、皆さん共通の期待と悩みを抱えていることを痛感した。経済が急速に成長し消費者の購買力がついてきた中国市場に対して、やれば儲かるという絶対的な自信がある。ハードの部分も整ってきている。しかしその一方で、人材やノウハウの問題、ひいては日本のソフトパワーを正しく効率的に伝達し、中国の風土になじませ根付かせていくカルチャーの融合が、何よりの急務・難題である、と。

でも、課題がはっきり見えているからこそ、それを解決することで前進できる。少しぐらい困難や挫折に行き当たったからといって、決して希望を失うことなく、地道に努力し続け、夢を成し遂げていく人たち、それだけで素直に尊敬できると思った。そして、生き馬の目を抜くがごとくといわれる、今の中国市場でこそ、経営者の起業者マインドと真価が問われるのかもしれない。