ラポール形成

今月から新規案件で某大手化粧品会社様の調査プロジェクトに加わりました。

なんと、けなげにも(?)自分でインタビューフローを書いています!

その訳はまた後日お話するとして。

試にその会社様の慣用フォーマットをもらってみると、いきなり見慣れない単語がトップに躍り出た。

「ラポール形成」

ラポールって・・・何?

調べてみたら、フランス語のrapport、心理学で、人と人との間がなごやかな心の通い合った状態であること。親密な信頼関係にあること。心理療法などで、面接者と被面接者との関係についていう。

とある。

要するに定性調査の場合、グルインにしろ1to1にしろ、初めて会う相手と長時間会話をするのは緊張するじゃないですか。

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最初にそれをほぐすための時間なり、慣らす行為をさす言葉だ。

通常「ウォーミングアップ」と呼んでいる。

今まで仕事上、数えきれないほど調査票を見てきたけど、ラポールってワード、お恥ずかしい話、生まれてこの方初めて聞いたかもしれない。

てかたまたま私がお付き合いしていた調査会社が誰も使わなかっただけかもしれないけどね。

さすがフランス系の調査会社、おっしゃれー

そう、どんな職業にもその業界特有の専門用語がある。

広く知られているものもあれば、一歩外に出れば一生使わないような言葉もある。

広告業界も独特な専門用語の宝庫だが、私が縁あって今まで覗いてきた別の業種にも面白いものがある。

たとえば、モード系・ハイファッションの世界では、腕時計のことを、決してウォッチ(watch)と言わずに、timepieceという。

時を刻むもの。

なんかおしゃれでしょ。

サングラスって言ったら恥ずかしいかもよ!

あれはeyewear、目元を飾る装い。

って言われれば5万でも10万でも出す気になるもんね(ならない!?)

あるいは、大きな会社組織で独自の言語がたくさん派生してやがてそれが文化になって行くケースもある。

世間一般ではああ言っているけど、うちではこう言うのよ。みたいな。

そういえば、以前アメリカ系の広告代理店でも一時「修行」したことがあって、そこは親会社は立派だが、日本法人はほとんど某P&Gのインハウスエージェンシーと化していた。

ま、グローバルで大成功している、元祖マーケティングの達人集団をクライアントに持つのも、なかなか勉強になるし、と思って入社したものの、これが宗教に近いものがあってかなわなかった(笑)

会議中も、「そのPOVはおかしいよ」とか、「それはSOTだね」とか、略語が飛び交ってほとんど宇宙人の会話みたいだった。

確かに、入社時一番最初にIDカードと一緒に渡されるのが、用語集なる分厚い印刷物で、P&G様と働くためのハウツー本みたいなものだった。

ちなみに、POVはpoint of view。普通に「観点」っていえばわかるのにね。

SOTはsame old thing、使い古された陳腐なもの。たとえば、洗剤製品のコンセプト開発に、「驚きの白さ」とか言ってもそれはSOT、アホみたいなメッセージだねってことでしょうか。

これらが、どこでも通用するマーケティング用語と思ってはいけませんよ。

友達との会話に使ってみたところ、何それ!?って顔を、必ずされるんだから。

何が言いたいかというと、え~っと、一つのことを深く深く追求することは、あまり自分には性に合わないってことかな~

それよりも、人生せいぜい70、80年。まともに生きているうちに、できるだけ広い世界を見て、いいものだけ、ほんとに価値のあるものだけ吸収して、楽しく過ごしていきたい。シンプルにいうとそういうことかな。

それにしても、母乳外来で看護士さんに「あまりに張ってつらいようだったらステサクしてください」と真顔で言われた時に、一瞬吹き出しそうになったことがある。

ステサクって・・・

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