Jiro Dreams of Sushi
先月書いたように、世界的な某女優さんからご指名を受けて、来日のプランニングと諸々コーディネーションを担当させて頂いています。
それだけいうと結構楽しそうなおシゴトに聞こえるだろうけど、これが思いのほか、たいへ~ん!
そもそも女優なんてものは、ワガママにできてるのだから、ましてやカナダのアカデミー賞を取っているぐらいのお方なので、多少は想定の範囲内だったけど、それにしても、demandingというか、エネルギッシュすぎるというか。
今回は二度目という訪日は季節外れのご到着だが、
「桜がマスト!」
とのたまうので、その時期に開花予測がぎりぎり残っている東北をメインにしようかなと思いきや、
「泊まるのは箱根の温泉旅館がいい!」
「静岡の茶畑も見たい!」
そんでもって翌日には、
「京都で座禅も組んでくれない?」
とにかくこれもしたい!あれもしたい!ここ行きたいし、あそこも外せないのよね・・・と毎日のようにひっちゃかめっちゃかなリクエストが飛んでくる。
Shall we start with... well, do you have a Japan map in front of you now, first?
ってな感じで丁寧にやってったらメールやSkypeのやり取りだけで気が遠くなるような作業に・・・
中でも特に思い入れが強く、ゼッタイに食べずに帰れないのは、「すきやばし次郎鮨」なんだって。
一昨年ドキュメンタリー映画の題材にもなって、欧米で熱狂的なファンを持つという名店だ→
http://www.magpictures.com/jirodreamsofsushi/
なんでも、1か月先からしか予約を受け付けてないというけど、日本では先月公開になったばかりだし、3万円からのお任せコースしかないお店なんて、焦らなくても大丈夫だろうとタカを括っていたら、3月1日になって何気なく電話をかけてみたところ、いきなり話し中と来た。
いやいやいや、そんなわけないでしょう!
意地になって二日連続40回以上リダイアルを試みるも、延々と回線がビジーで一向につながる気配すらない!!
恐るべし、ミシュラン三ツ星。
仕方ない、こうなったら突撃するしかない!と意を決していよいよ土曜の午後銀座に出かけてお店へGO。
がしかし!準備中の看板を掲げたっきりのようで・・・とんだ肩透かしを食らってしまった。
どんだけ高飛車だよ。
よく調べてみると、ネット上で実に次郎鮨に関する情報が溢れていた。
YouTubeには、なんと1980年頃にTV取材を受ける当店の様子が流れている。
当時50そこそこですでに円熟期とも思われる店主、二郎の姿も。
それから30年も業界トップの座に君臨しながら今なお高く評価され、さらに世界からも注目を浴びているとなると、これはなかなかホンモノの感じがしてきた。
そしてようやく電話がつながったのは、きょう。
案の定、すでに4月いっぱい満席といわれてしまった。
が、そんなことで引き下がる私じゃありません。
そこをなんとか!と粘り強くネゴした結果、なんとかなった!
よく考えたらレストランの予約にこんなに苦労したのは、初めてかもしれない。
完了報告を入れると、女優さんからこんな興奮に満ちたメッセージが届いた:
Once again, I couldn't be more excited about going to that restaurant.
And we wouldn't have been able to go without your help, so thank you.
いやー、この一言で報われましたよ。
どうか心して食べてください!
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