マルチリンガル社長の日々
不尽千言万语

アメリカ人のクライアントにとって、今回は発見に満ちた調査だったに違いない。

ベッドに関する調査だから、まずはとにかく寝室周りのことをしつこく聞くわけ。

ベッドの上で、TVやDVDをご覧になりますか？

お仕事されますか？

食事されたり、おやつ召し上がったり、なさいますか？

お子様やペットと戯れたりされますか？

・・・なるほど。あとほかに、ベッドで行われていることって何かありますか？

この質問に対してほぼ100％の大人、かつ既婚者が、真顔で「いいえ」と即答。

ごくたま～に、一瞬考え込む方もいらっしゃいますが、答えはやはり「いいえ」である（笑）

日米で様々な文化の違いがあるのは、みなさん想像に難くないところだと思う。

ベッドの上に、ピザを置いたり、ポップコーンをばらまきながら映画を見てるなんて、きれい好きな日本人には耐えられないこと、これはわかる。

しかし、一般的に考えて「行っている」はずのアノことについて、誰一人、みじんも触れようとしないことに、アメリカ人は大いに衝撃を受けている。

In the US, not all of them, but some people do mention about the "intimate relationship", you know. But in Japan, you never!?

ま、日本は恥の文化ですから・・・っていっても首をかしげるばかりで、納得いかない様子。

また、小さい子と一緒に親子が川の字で寝るのも、信じられないといった反応だ。

向こうでは、生まれて数か月のうちからベビーベッドで寝かすことが推奨されている。

子どもの早い自立を促すと同時に、大人は大人のリズムや時間を取り戻すことに重きを置くのだ。

いずれにせよ、欧米に比べて、ベッドの上で過ごす時間が日本人の場合は、かなり短いという結論が。

そもそも半分以上の人がおそらくまだ畳に布団の生活という統計もある。

したがって、この市場は高級電動ベッドの参入にとってなかなかチャレンジングである一方で、比較文化的にマーケティング的にたいへん参考になるような消費者インサイトもたくさん得られた、とても興味深い調査となった。