国際コンベンションで同通のお仕事!
海外関係のビジネスをしている方じゃなくても、皆さん一度は耳にしたことがあると思いますが、同通=同時通訳。
オリジナル言語の話者と同じスピードで別言語に置き換えてしゃべる、通訳の中でも最も難易度が高いとされる、特殊な仕事ですが、両方ネイティブレベルで日本語⇔中国語となると、意外にもこのスキルを持った絶対人口が少なく、今回、私のような人間に白羽の矢が立った。
デスクワークや会議室だけで完結するコンサル業務と違って、こうした現場仕事は、たまにはとてもいい刺激になるので、断らないようにしている。
クライアントはアメリカ・ユタ州発祥の、直販ビジネスを手掛ける某グローバル企業で、今回は初の北アジア地域ディストリビュータ向けの、二日間にわたる大会となる。
日韓共同開催とあって、当初は、中国人のオーディエンスがさほど多くなく、登壇者である一人だけ台湾人スピーカーのスピーチを日本語出しにしていくのだと聞いていた。
ところが、最終的には4-500人も来場するという情報が流れてきて、その人たちに向けて発話されているすべての英語、日本語、韓国語を中国語で伝えていかなければ、というお話に、180度変わったのだ。
それでも全体のわずか数パーセントでマイノリティだというから、どんだけの大会なんだろう・・・と半信半疑になりながら、早朝に始まったリハ中に、会場である東京ドームに入った。
見えますかね、ど真ん中の巨大な照明セットの手前にあるプレハブみたいなのが、私たちの同通ブース。
今回は、同通と言いながら、オリジナルが韓国語の場合だけは仕方なく、→日本語→中国語のリレーになるが、全言語合わせると通訳者が10人超えていた。
さっそく入室して、モニターほかマシーンの操作チェック:
そして、日々更新、更新と繰り返してきた書類の山にも、急いで目を通す。
昼頃からいよいよ一般客の入場とあり、場内はみるみる埋まっていく。
ようやくここで、出席者が3万人に上る大会なんだという実感が、湧いてきた。
そしてテンポよくスピーチやトークショーが繰り広げられていく・・・
ま、何を隠そう、学生時代から通訳のアルバイトで鍛えられた私、国際的なコンベンションでの同通経験も何度かあり、やろうと思えばできないことはない。
ただ、使う脳が普段と違う分、長時間集中力を極限状態に保つものだから、消耗が激しく一回は15-20分程度が限界。
酸欠で倒れそうになる。
それもあって、大体はシフト制が組まれるわけだが、今回も3人体制。
ガラス越しに見える向こう側にも、日⇔韓、英⇔日、韓⇔英の通訳者たちの姿が。
皆さん、大統領の来日時の通訳を務めた方など、ベテランぞろい。
どこのブースを覗いても全員、目の前にチョコや水と、のど飴を大量にストックして熱気モンモンだった・・・
そうして4時間の本番を終えて、フラフラになりながら会場を後にすると、週末の親子連れでにぎわう東京ドームシティの敷地内は別世界だった。
きょうは、世田谷の自宅までもたどり着けないような勢いだから、東京ドームホテルに泊まることに。
ホテルだってクリスマスのイルミネーションで彩られ、ただでさえ尋常じゃない人出に加え、本日の大会に世界中からやってきた宿泊客でごった返している!
エレベータホールまでこの混みようで、長蛇の列ができていた!
ようやく部屋にたどり着き、26階から見下ろす東京の夜景に、しばしぼんやり。
でも、一番の癒しはやっぱりこれ:
夕食のお店で合流し、そばへ駆け寄って来て後ろから抱っこされたこの瞬間、どんな疲れも吹っ飛んだ!
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