アグルトツヨツァフ!?
以前上海の繁華街に位置するデパートで見つけた、堂々と掲げてあった看板です。
かつて住んでいた国なので、大人になってから出張で頻繁に訪れても、まっさらな外国人の目から見たようにいちいち驚くことは、正直いってあまりない。
がその中でこれは、実に衝撃的で忘れられない出会いとして、トップスリーに入る部類かもしれない。
勘のいい人、じゃなくても、ほんとは何のことだか、察しがつきますよね。
中国の町で見かける日本語もどき(?)看板で、シがツになってたり、濁音記号が抜けてたりするのは、もはや日常茶飯事ですから、そんな小さいことに目くじらを立ててはいけません。
まあ、それにしてもこれは間違え過ぎやろ!!むしろ合ってる文字が少なすぎ!?
えっ、もしかして狙い?(何を?)
とここまでやられると逆に自分のセンスが不安になってしまうほど。
しかし、この店の問題はそこじゃない。
アダルトショップと自称する割には、オトナのおもちゃも置いてなければ、いかがわしいDVDも売っていません。やってる商売は、至ってマジメな、漢方薬なのでした。
もちろん私たち当時の商品開発チーム一行も、中国の4千年の歴史に裏打ちされた、健康飲料のコンセプトになりうるファクトを探し求めていただけです。
よく見ると、英語の表記も負けじと怪しくなっていますね、いろんな意味で。
ここに入ってお目当ての物が見つかるのは、オリジナルの中国語を見て理解した人だけでしょう。
つまり、店側の思いとは裏腹に、ブランドイメージを二重も三重も誤認させている、とんでもない看板だったのだ。
ついでにもう一つ紹介すると、北京空港内のお土産屋さんで、これまた堂々と売られているお茶。
外国語の説明文もついててまあ立派!と思うのは一瞬だけで、目を凝らして見るとご覧のとおり、日本語のようで決して日本語じゃない、英語のようで決して英語にはなっていない、ものすごい代物だった。
これらを見て、レベル低いなって笑ってはいけません。なぜなら日本の企業も時折全く同じことをやっていたりするからです。
先日とある翻訳プロジェクトから、中国語、英語の見積もりを、とお声がかかりました。
かなり高級なギフトカタログのシリーズものだが、インバウンドの波に押されて中国はじめとする外国人観光客をターゲットに新しいビジネスをスタートしようと、一念発起したそうだ。なんでも今まで日本人相手の商売しかしてきていないもんだから、会社中まずいくらかかるのか皆目見当がつかないので、アイミツを取り相場観をつかんだ上で、とにかく安いほうに決めたいらしい。
そこの社長さんに、この看板をまず見てほしい。
え~っと、安くやってくれるところはいくらでもありますが、たぶんこんな感じになりますよ・・・!?
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