ヨーロッパ便機内で映画三昧!

きょうは東京からヨーロッパへの移動日。

 

ルフトハンザのエンターテインメントプログラムが相変わらず充実しているし、連休でエネルギーを持て余してしまったせいか、妙に目が冴えて、フランクフルトまでの11時間半の間、なんとぶっ続けで、6本も映画を見てしまった。

まずは、Alice in Wonderland。ジョニーデップ主演と鳴り物入りで公開したこの作品は、元々高校時代に授業でルイスキャロルの原作を読まされて分けがわからなかった上、作者がロリコンだったという衝撃的な裏話だけが印象に残っていたが、大人になった今となってもチャレンジの甲斐もなく、やっぱり途中でかなりつらくなった。「不思議の国」の際物キャラの中でかろうじてきれいなお姫様風(本来女王という役柄)で出ているアン・ハサウェイはけなげに頑張っているが、『プラダを着た悪魔』の時のほうが百倍ナチュラルでかわいかった。機内の小さい画面でなく、3Dシアターで見たらもうちょっと迫力があるだろうなと思いながら、でもコレ、ほんとに映画化の意味あんの!?誰の人生に何の役に立つわけ!?と思わず、ハリウッドのネタ切れを嘆いてしまった。


落胆から立ち直らないうちに、うっかりZoolanderというファッション業界を描いた摩訶不思議な作品に移った。元々『ナイトミュージアム』のイメージしかなく大嫌いなタイプのベン・スティラーが主演というだけで敬遠すべきだったが、そこはファッションというキーワードについ気がゆるんでしまったのだ。案の定、自分史上稀にみる駄作で怒りに似た感情さえ湧きそうに・・・


あわてて気を取り直して、せめてビジュアル的にだけでもお口直しをと、Letters to Juliet。レストランを営むビジネスマインドの高い婚約者と一緒に、婚前旅行かねてサプライヤー探しにイタリアの片田舎に出かけたニューヨーカのヒロインに、思わぬ出会いが・・・ストーリー構成から、最後のどんでん返し(というほどでもない)エンディングの展開から、何もかも月並みで常にどこかで見たような、という出来栄えながら、それでも、恋で躓く孫に、「Don't wait for 50 years, like me」と成就するよう促す老女のセリフなど、ところどころほろっと来てしまう、一種独特な繊細さはあった。そして何より、女優二人の美しさは際立って、すがすがしい気分になる。若く健康的なみずみずしい感性が光るアマンダ・セイフライドと、穏やかで気品あふれるヴァネッサ・レッドグレーヴの競演は、くしくも脚本の凡庸さを救ったようなものだ。前者に関しては、実はメリル・ドリープと共演の『マンマ・ミーア!』あたりから注目していたのだが、ミュージカルにとどまらず幅広い領域で大きく育つのかもしれないとさえ思えた。そして、何といっても、太陽がさんさんと降り注ぎ、一面に広がるブドウ畑なんていう南欧の田園風景が、それだけで二時間見させる力がある。この景色さえ味方にすれば、どんなストーリーも幸せと希望に満ちたものに見えてくるのではないだろうか。


あっ、そろそろ着陸だ~

着陸.JPG
 

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