マルチリンガル社長の日々
不尽千言万语

十数年来の友人、というよりも大先輩、の孫さんが、日本に帰ってきた。

どの孫さんかというと、このブログの記念すべき（？）第一回に登場した人物→http://www.chemin-libre.com/blog/2010/06/post-2.html

元来金融リテラシーの低い私に、長年いろいろ教えてくださった恩師でもあるが、業界で知る人ぞ知る、日中間でM&Aを手掛ける金融の専門家。

中国の名門、武漢大学を卒業後来日し、東大大学院で修士課程を修了。旧日本債券信用銀行、日本ＩＢＭの金融コンサル部門やドリームインキュベータを経て、みずほ証券、三菱ＵＦＪ証券でチーフエコノミストを歴任した後、中国北京に戻り、ご自身の投資顧問会社を立ち上げながら、今も中国社会科学院MBAセンターで客員教授を務めるなど、精力的に活動している。

その彼が、5年経って結局日本に帰ってきたのは、実は主にお子さんの教育のためだったりするというのも、同じ親として興味深い展開であり、じっくりお話を伺いたいところだが・・・それはさておき。

帰ってきて早々、東京在住の友達と旧交を温めたいという鶴の一声により、一晩で「微信WeChat」（中国版LINE）のグループから、実に20人以上集まることになり、盛大なウェルカムホームパーティが、今夜開かれた。

ちなみに会場は、いつも丸の内界隈で、今日は、中でも特にこの方々に人気な、私の元大クライアントの某Sさんの直営レストランだ。

メンバーはというと、大半が投資家筋だが、一方で日本四大法律事務所の一つとされるローファームに外国法パートナーとしてお勤めの弁護士先生に、東大医学部出の糖尿病代謝内科の専門家先生や、日本でおそらく中国人第一号だろうという不動産会社の社長に、日中バイリンガルの司会者と、何とも豪華な顔ぶれ。

昔は異業種交流会って呼ばれたっけ？

正直、20年ぐらい前、ネットワーキングに目覚め始めていた（？笑）年頃から、広告代理店に勤めていたギラギラしていた時代を通して、数え切れないほど参加してきた。

時代の変遷とともに、呼び名こそ変われど、特に独立創業以来、出向くたびに感じるのは、この手のパーティって、えてして玉石混合なのよね～

合コンと間違えてきちゃった！？というようなオジサンや、明らかにキメすぎているオネエサンもたまにいて、がっかりすることも。

そういえばかつて、英語がペラペラでスペイン留学まで果たした、青年実業家風のビジネスマン主催の「勉強会」に出て、「あっ俺、婚活もかねてやってるよ！」とあっさり明言された時には、ちょっとびっくりした記憶もあるけど。

自分のことを棚に上げていうのもなんだけど、かなりいろんな人が来るわけ。

ただ、孫さんが召集するそれだけは、いつも全く違っていた。

基本中国人のネイティブか中国ビジネスに深く関わっている人たちだが、これがもぉ～、石を投げれば東大か京大、たまにそうでない人がいると思ったら、アメリカの有名大学院でMBAを取って大手の外資金融に勤めているとか、今の勤め先が仮にベンチャーでもしっかりとしたバックグラウンドと競争力のあるコンテンツを持っていたりとか。

私立大出身でちゃらんぽらんななんちゃって社長が、ややもすると肩身の狭い思いをしていながら、毎回毎回とてもいい刺激になっている。

異国の地で繰り広げる華やかなキャリアとプライベートの陰には、血のにじむよう努力を重ねてきて、今なおバイタリティに溢れている強者たちの武勇伝が、夜更けの街にいつまでも響き渡るのだった。