マルチリンガル社長の日々
不尽千言万语

今は情熱の国-スペインに来ています。 

ヨーロッパ自体久しぶりで鼻血が出そうなぐらい大興奮。

マドリッド初日、まずはプラド美術館に向かった。世界でも屈指の所蔵数を誇るここでは、古くは12世紀ロマネスク時代の壁画から19世紀のものまで3万点に上る絵画や彫刻を常時展示していて、まともに見ようと思ったら一日や二日じゃとても回りきれないほどの充実ぶりである。世界中を出張し（？）、外貨の稼ぎ頭としてスペイン一という「裸のマハ」と「着衣のマハ」、逆に門外不出という「ラス・メニーナス」、そして他おびただしい数の宗教画を駆け足で眺めながら、美学を専攻していた学生時代のことを思い出した。宿題として毎週のように美術展めぐりをしてはいやいや感想文を書かされていたあの頃は、今思えば、好きなだけ勉強をしようと思えば出来た、どれだけ贅沢な時間だったことか・・・

二日目はランチをBotinで取ることにした。世界最古のレストランとしてギネスブックに認定されており、ヘミングウェイが通ったことでもよく知られるこの店には、世界中から観光客が押し寄せていた。

昔の貯蔵庫を改装したというムード満載の地下の席に陣取って、名物の子豚の丸焼きを満喫。ちなみに、調子に乗ってワインとサングリアを飲みすぎたせいでその後ホテルに戻って一時避難する羽目に・・・ヨーロッパにくると、どうも昼間から飲んでしまう、これがいけません・・・

そういえば、今やPIIGSと危ぶまれるスペイン経済だが、町並みを見ている限りさほど実感はなく、人々も変わらず陽気で親切だった。ただ、ユーロ安も手伝ってか、リーマンショック以前に比べて俄然物価は安く感じられた。

また、ご多分にもれずここにも中国人観光客があふれていた。中には、中国語版の『地球の歩き方「西班牙」』を熱心に握りしめしている人たちもいたことが、実に興味深い。