One Point China ワンポイント中国

第1回

お笑いや恋愛と同じ、国際ビジネスでは○○○が大事

以前電通のときの上司にダンディなおじ様がいました。その方は決して中国語がぺらぺらというわけではありませんが(失礼)、なぜか「你今天晚上也很漂亮」(今夜もきれいですね)という、発音の難しい比較的長文をよどみなく流暢にお話しになっていました。入社面接の時に語学がらみの話で盛り上がり(もちろん真昼間!)突然言われて非常にウケたのを鮮明に覚えていますが、案の定その後一緒に出かけた中国出張の夜のエンターテインメントの場では大活躍でいらっしゃったことは、言うまでもない。

このことに、一つヒントがあるとしたら、皆さんお分かりですね。

 

そう、つかみです。

 

お笑いも、恋愛も、つかみが大事。国際ビジネスもしかり。日本人のビジネスマン、「一昔前の」とは言いませんが、特にデシジョンメーカーという重要な立場にいらっしゃるようなおじ様たちはえてして、良くも悪くもまじめすぎて、日々動いている現場でアピールする機会があればまだしも、そうではなく商談や交渉の場にたまに出てきては、ただでさえ言葉が通じない中、通り一遍なことしか言えないようでは、残念ながら相手に存在すら覚えてもらえないことがほとんど、というのが現状なのです。それがほとんどの日本企業が国際ビジネスの場において顔が見えないといわれるゆえんです。

リーダーの顔が見えない企業には、魅力がないにも等しい。ですから、新しい日本人の魅力、新しい日本企業の姿を世界に伝えるためにも、せめてユーモアのセンスが必要。ほんの一例ですが、ご参考になれば。

もちろんナイトスクールで磨いたつかみだけで肝心のビジネスの実力が伴わずに終わっていてはお話になりませんが。

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