One Point China ワンポイント中国

第2回

食にまつわる意外な落とし穴と、突破口

2ヶ月ほど前のダイヤモンドオンラインで中国人観光客に関する記事に、彼らの食習慣で「生」、「冷」、「少」を嫌うという分析結果を述べ、インバウンドの重要な受け皿となる飲食業界の注意を促すものがありました。

超一流経済雑誌の(サンジャポ的なタッチですみません)週刊ダイヤモンドでまさか今更このような特集が組まれる背景には、個人ビザ解禁及び今月の年収制限大幅緩和を前に、関連の民間企業の受け入れ体制がまだまだ整っておらず、対応が追いついていない事実が垣間見えます。しかし、少しでも身近に中国人との付き合いがあったり、現地にきちんと(地域社会に溶け込んで、という意味だが)住んだことのある人なら、飲食業に携わる者でなくても、これらは必要最低限の情報ならぬ、常識ともいえます。

仮にこれが現在、一般的な飲食店の知見レベルのスタートラインだとすると、これから急速に押し寄せる中国人観光客の荒波にはとても太刀打ちできないでしょう。競合他社と差別化を図るためには、メニュー開発から、よりシャープかつ有効なコミュニケーションを構築し、ワンランク上のサービス、品質をアピールしていくしかありません。たとえば、中国人と日本人の、高級食材とみなすものの違いにいろいろヒントが隠されていたり、大いに工夫の余地があるということもお忘れなく。

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