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2010/07/29

来日ジャーナリストによる中国メディアセミナー開催

本日は、経団連会館で行われた、財団法人経済広報センター主催の、「中国メディアセミナー」を取材してきました。

現地からは、環球時報(Global Times)、京華時報(Beijing Times)、新聞晨報(Shanghai Morning Post)、南方週末(Southern Weekly)の著名な四紙から、それぞれオンライン部門の女性副総裁やベテラン日本担当記者などが来場し、熱いプレゼンテーションとパネルディスカッションが取り交わされました。

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現地に進出している日本企業の中国メディアとの付き合い方についてアドバイスを、という切実な質問に対し、パネラーたちは一様に「情報の開示」と答えました。日本人対中国人だから、日本企業対中国メディアだからといって、特別な秘策があるのではなく、人間同士と同じで、あくまで正直ベースでのコミュニケーションを積み重ねながら、時間をかけて相手の理解を求めていくことでしか、信頼を勝ち得る方法はないとのことでした。たとえば、広告を引き上げるからといって、マイナスになるような報道を封じ込めようとするのは、数年前までは通用したかもしれないが、真のジャーナリズムというものに目覚め、報道の存在意義やあり方に強い責任感とプロ意識を持つようになった今の中国メディアには、かえって逆効果をもたらすだけだ、と厳しく指摘しています。

一方、滞在中の見学や意見交換の印象を踏まえて、有力な日本企業への取材をすすめてきた彼らは、日本企業のCSR活動を非常に高く評価しており、社会貢献といえばまだまだお金を寄付することぐらいしか思いつかない多くの中国企業にとってお手本となるアイディアやノウハウがたくさんあり、それらをより積極的かつ有効に中国でのPRに活用すべきであるとも提案しています。

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また、複雑な事情を抱えながらも、急速な近代化を遂げる中国メディアの変遷や現状をめぐって、たいへん興味深いエピソードとして『南方週末』の記者が語った先輩指導者の言葉が会場を沸かしていました。「我们可能有没有说出来的真话,但至少要保证说出来的话都不是假的(必ずしも本当のことがすべて言えていないのかもしれないが、少なくともうそは言わないと、読者に約束しよう)」。

終了後、記者の郭力さんと弊社代表藤井氏
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また、このほかにも詳しい様子が藤井氏のブログで掲載されています
http://www.chemin-libre.com/blog/

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